これ観て!『ダンサー イン Paris』夏が終わりました。まだまだ暑いですが、ふと秋を感じるようになり、ホッとしています。映像翻訳者の会 Wakkaを立ち上げて初めての夏。JACI(日本会議通訳者協会)との合同イベント、納涼会を初のリアルイベントとして開催したり、JACI主催のJIF(日本通訳フォーラム)2023でセッションを受け持ったり、語りたいことも感謝したいことも数え切れないほどあるのですが・・・。まずは公開が迫っているこちらを宣伝させてください!9月15日公開のフランス映画『ダンサー イン Paris』。字幕を担当させていただいたのですが、もう、めちゃくちゃ好きなタイプの作品なんです!監督がセドリック・クラピッシュ(『スパニッシュ・アパートメント』『PARIS パ...11Sep2023映画の話お知らせ
この字幕が好き!『イニシェリン島の精霊』8月ですね。お盆やら子供の夏休みやらイベントやらで、生活のリズムが崩れがちなこの時期。私も気持ちが焦ってしまいがちなので、今月はあえてインスタに毎日投稿しています! ルーティンがあると一日の流れができる…ということに最近気づいたので、今月の投稿チャレンジもいい感じ♪で、こちらはインスタに書こうと思ったのですが、せっかくなのでブログネタにしました。6月にご近所シネマで観た『イニシェリン島の精霊』。「名作!」と絶賛する友人も多いのですが、私は残念ながら入り込めず…。人生の終わりが見えてきた時に、小さなコミュニティの中で何かを変えたいと願う気持ちは分かるけれど、いや、ちょっと、その方法はどうなの? シンママ(という言い方を最近知りました!...07Aug2023映画の話好きな字幕
訳す喜び、観る喜び字幕を担当した映画『サントメール ある被告』の上映が始まりました!無名の監督ながら、2022年最高のフランス映画と称賛され、ヴェネチア映画祭で銀獅子賞と新人監督賞を受賞。実際に起きた母親による幼児殺害を基に、その裁判記録をそのままセリフに使用するという手法を取った話題作です。公開を記念してアリス・ディオップ監督が来日し、トークショーが行われたのですが、配給会社のご好意で最終日にうかがうことができました。うれしい!正直なところ、話題作とはいえ無名の監督だし、有名な俳優も出ていないし、気軽に観られる作品ではないし、そんなに人は集まらないと思っていたんです。それが、広い客席はほぼ埋まり、上映後の監督トークでは次々と質問が出て、大盛況! す...17Jul2023映画の話字幕の仕事
この字幕が好き! 『フェイブルマンズ』すっかり月一ブログになってしまいました(汗)おかげさまで「映像翻訳者の会 Wakka」が無事にグランドオープンを果たし、会員数もあっという間に100人を超えました! ありがとうございます! Wakkaについては改めて書くことにして、今回は久しぶりに「この字幕が好き!」シリーズです。周りの映画好きに、やたらとお薦めされていた『フェイブルマンズ』。何とか駆け込みで観てきました。いや~よかった…。心の底からじわじわと温かいものがあふれ出て、幸せに包まれて、しばらく席を立てませんでした。スティーヴン・スピルバーグの自伝的な物語なので、決して幸せな話だけではないし、芸術にとりつかれてしまった人たちの葛藤や、そうでない人たちの戸惑い、双方の間の...18Apr2023映画の話好きな字幕
微力ながら・・・松竹ブロードウェイシネマシリーズ『ビリー・ホリデイ物語 Lady Day at EMERSONS’S BAR & GRILL』が、いよいよ来月(3月10日)公開です!それに合わせて、東京の代々木駅にある商業施設・代々木ブロードウェイとコラボレーションが実現! カフェ「ブロードウェイダイナー」の店内モニターで予告編が流され、3月12日にはジャズシンガー岡部真由美さんによるジャズイベントが開催されるそうです。すごい! 併設のギャラリー「GALLERY10[TOH]」では映画のパネル展もあるとか。代々木ブロードウェイは2022年にできたばかりで、私も知らなかったので、ぜひ期間中に行こうと思います♪松竹さんは同シリーズのHPを作り、...24Feb2023映画の話お仕事雑記字幕の仕事
お仕事履歴:字幕の仕事★COMING SOON!『ダンサー イン Paris』2023年9月15日~全国順次公開!セドリック・クラピッシュ監督が描くダンス映画。パリ・オペラ座のプルミエール・ダンスーズ、マリオン・バルボーがケガでバレエを諦めて自分と向き合うエリーズを熱演。コンテンポラリーダンスの振付師ホフェッシュ・シェクターが本人役で登場し、音楽も担当。すべてのダンス好きとクラピッシュ好きに、ダンス好き翻訳者(私)が自信を持ってお薦めします!★上映中!『サントメール ある被告』2023年7月14日~全国順次公開!希望を胸に渡仏したセネガル人の女性は、なぜ生後間もない娘を殺したのか? 本人も「分からない」という真相を、裁判官や弁護士たち...29Dec2022字幕の仕事WORKS映画の話お知らせ
20年目のご褒美『マイ・ドッグ・ステューピッド』ただいま字幕担当作2本が公開中! 1本はカンバーバッチさまの猫まみれビジュアルが話題の『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』で、12月1日より全国公開。もう1本はキノフェスの『マイ・ドッグ・ステューピッド』(フランス語のタイトルは"Mon Chien Stupide")。こちらは12月2日~1週間の限定上映です。そう、猫と犬の映画が同時公開中なんです!『マイ・ドッグ・ステューピッド』は、その名のとおりおバカな犬がモチーフ。売れない中年作家アンリが、おバカな犬を飼ったことをきっかけに、子供の巣立ちや夫婦の問題に向き合う話です。アメリカの作家ジョン・ファンテの自伝的小説『犬と負け犬』(原作は秋田犬!)をフランスに舞台を移して映画化した...04Dec2022映画の話お仕事雑記字幕の仕事
パパと娘の成長物語『ロスト・プリンス』あっという間に今年もあと7週間! 注文していた来年の手帳も届き、予定もポツポツ入ってきました。先日お知らせしたキノフェス2022開始から1か月が過ぎ、担当した『ロスト・プリンス』が公開される番に! 11月11日から1週間の限定上映なので、慌ててご紹介いたします!フランス映画で原題は『Prince Oublié(忘れられた王子)』。子供が成長して世界を広げるにつれ、記憶の外に追いやられる人たちの寂しさを、ファンタジー仕立てで描いた作品です。テーマは名作『トイストーリー』シリーズに通じるものがありますが、本作は父親目線であることがポイント。シングルファザーとして必死に育てた娘が親離れしていくのに気づき、葛藤する姿がほほ笑ましくもあり、切...10Nov2022映画の話お仕事雑記字幕の仕事
この字幕が好き! 『アムステルダム』Twitterではお知らせしましたが、12月にウェビナーで映像翻訳のベテラン、松崎広幸さんと対談します!松崎さんは字幕と吹替の両方を手掛け、代表作も数えきれないほどありますが、私は『デッドプール』の字幕が大好き! あのふざけたデップーの早口おちゃらけ台詞を見事に訳されていて、もう何度見てもメモが止まりません。そんな松崎さんの字幕担当作『アムステルダム』を、早速観てきました。クリスチャン・ベール、マーゴット・ロビー、ジョン・デヴィッド・ワシントン、アニャ・テイラー=ジョイ、ラミ・マレック、さらにロバート・デ・ニーロにテイラー・スウィフト…と、とにかく豪華キャストが話題の本作。私の字幕担当作『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』に登場...02Nov2022映画の話好きな字幕鑑賞記お話する仕事
わたしと岩波ホール気づけば夏も終わり。8月はJITF2022のイベントで字幕翻訳講座を受け持ったので、あっという間に終わりました!講座のことを振り返る前に、どうしても8月中に書きたかったのが、岩波ホールのことです。神保町にある老舗の映画館、岩波ホールが閉館したのは今年の7月。1968年に多目的ホールとして開館し、1974年からエキプ・ド・シネマの活動が始まり、インドのサタジット・レイ監督の『大樹のうた』を第1回目に公開。その後、レイ監督とポーランドのアンジェイ・ワイダ監督の作品を中心に、66の国と地域、274本の映画を紹介…と、これは「閉館のごあいさつ」の受け売りです。実は閉館した7月末の消印で、支配人の岩波律子さんとスタッフ一同の連名で「閉館のごあ...29Aug2022映画の話お仕事雑記
この字幕が好き! 『カモン カモン』世間は『トップガン マーヴェリック』に沸いておりますが、語り出すと止まらない世代なので、やめておきます。代わりに選んだのは、その対局にあるような作品『カモン カモン』。映画好きの心に刺さる作品を次々と生み出すA24の制作(字幕担当作『mid 90s ミッド・ナインティーズ』もここ)、『20センチュリー・ウーマン』のマイク・ミルズ脚本・監督、そして主演はホアキン・フェニックス! 『ジョーカー』の狂気はどこへやら、お腹がポテッと出た中年おじさんを演じています。全編モノクロでノスタルジックな雰囲気が漂い、独身のラジオジャーナリストと9歳の甥っ子の交流を描いたヒューマンドラマです。字幕翻訳は業界で誰もが認める人気、実力ナンバー1の松浦美奈さ...24Jun2022映画の話好きな字幕
注目記事に選ばれました!この記事がいいねと君が言ったから6月10日はエッセイ記念日(パクリ&字余り)すみません! 浮かれております♪なんと、寄稿したエッセイがnoteの「今日の注目記事」に選ばれました!きゃ~嬉しい!選ばれたのは、翻訳者と言葉のプロによるwebマガジン「ほんやくWebzine」のエッセイ。「わたしの2選(2冊)」をテーマに思い入れのある作品を、翻訳者がリレー形式で紹介します。翻訳者の方々の個性が出ていて私も楽しみに読んでいたので、執筆のお話をいただいた時は嬉しいもののプレッシャーもありました。ちょうど越前先生との対談の前だったのですが、「終わってからゆっくり書いてください」と言っていただき、気が楽になりました。大仕事を終えたあとだったので、...10Jun2022映画の話お仕事雑記ライターの仕事