この字幕が好き! 『フェイブルマンズ』すっかり月一ブログになってしまいました(汗)おかげさまで「映像翻訳者の会 Wakka」が無事にグランドオープンを果たし、会員数もあっという間に100人を超えました! ありがとうございます! Wakkaについては改めて書くことにして、今回は久しぶりに「この字幕が好き!」シリーズです。周りの映画好きに、やたらとお薦めされていた『フェイブルマンズ』。何とか駆け込みで観てきました。いや~よかった…。心の底からじわじわと温かいものがあふれ出て、幸せに包まれて、しばらく席を立てませんでした。スティーヴン・スピルバーグの自伝的な物語なので、決して幸せな話だけではないし、芸術にとりつかれてしまった人たちの葛藤や、そうでない人たちの戸惑い、双方の間の...18Apr2023映画の話好きな字幕
微力ながら・・・松竹ブロードウェイシネマシリーズ『ビリー・ホリデイ物語 Lady Day at EMERSONS’S BAR & GRILL』が、いよいよ来月(3月10日)公開です!それに合わせて、東京の代々木駅にある商業施設・代々木ブロードウェイとコラボレーションが実現! カフェ「ブロードウェイダイナー」の店内モニターで予告編が流され、3月12日にはジャズシンガー岡部真由美さんによるジャズイベントが開催されるそうです。すごい! 併設のギャラリー「GALLERY10[TOH]」では映画のパネル展もあるとか。代々木ブロードウェイは2022年にできたばかりで、私も知らなかったので、ぜひ期間中に行こうと思います♪松竹さんは同シリーズのHPを作り、...24Feb2023映画の話お仕事雑記字幕の仕事
お仕事履歴:字幕の仕事★COMING SOON!『カード・カウンター』2023年6月16日~全国順次公開!名作『タクシードライバー』のコンビ、ポール・シュナイダー脚本/監督&マーティン・スコセッシ製作総指揮の話題作。軍刑務所に服役後、ギャンブラーとして各地を転々とするウィリアム・テル(オスカー・アイザック)の謎めいた過去と贖罪を描くハードボイルド。『サントメール ある被告』2023年7月14日~全国順次公開!希望を胸に渡仏したセネガル人の女性は、なぜ生後間もない娘を殺したのか? 本人も「分からない」という真相を、裁判官や弁護士たちの問いかけで紐解いていく。じわじわと心に響く、実際の事件に基づく法廷劇。ヴェネチア映画祭銀獅子賞(審査員大賞)受賞。★上映中!...29Dec2022字幕の仕事WORKS映画の話お知らせ
20年目のご褒美『マイ・ドッグ・ステューピッド』ただいま字幕担当作2本が公開中! 1本はカンバーバッチさまの猫まみれビジュアルが話題の『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』で、12月1日より全国公開。もう1本はキノフェスの『マイ・ドッグ・ステューピッド』(フランス語のタイトルは"Mon Chien Stupide")。こちらは12月2日~1週間の限定上映です。そう、猫と犬の映画が同時公開中なんです!『マイ・ドッグ・ステューピッド』は、その名のとおりおバカな犬がモチーフ。売れない中年作家アンリが、おバカな犬を飼ったことをきっかけに、子供の巣立ちや夫婦の問題に向き合う話です。アメリカの作家ジョン・ファンテの自伝的小説『犬と負け犬』(原作は秋田犬!)をフランスに舞台を移して映画化した...04Dec2022映画の話お仕事雑記字幕の仕事
パパと娘の成長物語『ロスト・プリンス』あっという間に今年もあと7週間! 注文していた来年の手帳も届き、予定もポツポツ入ってきました。先日お知らせしたキノフェス2022開始から1か月が過ぎ、担当した『ロスト・プリンス』が公開される番に! 11月11日から1週間の限定上映なので、慌ててご紹介いたします!フランス映画で原題は『Prince Oublié(忘れられた王子)』。子供が成長して世界を広げるにつれ、記憶の外に追いやられる人たちの寂しさを、ファンタジー仕立てで描いた作品です。テーマは名作『トイストーリー』シリーズに通じるものがありますが、本作は父親目線であることがポイント。シングルファザーとして必死に育てた娘が親離れしていくのに気づき、葛藤する姿がほほ笑ましくもあり、切...10Nov2022映画の話お仕事雑記字幕の仕事
この字幕が好き! 『アムステルダム』Twitterではお知らせしましたが、12月にウェビナーで映像翻訳のベテラン、松崎広幸さんと対談します!松崎さんは字幕と吹替の両方を手掛け、代表作も数えきれないほどありますが、私は『デッドプール』の字幕が大好き! あのふざけたデップーの早口おちゃらけ台詞を見事に訳されていて、もう何度見てもメモが止まりません。そんな松崎さんの字幕担当作『アムステルダム』を、早速観てきました。クリスチャン・ベール、マーゴット・ロビー、ジョン・デヴィッド・ワシントン、アニャ・テイラー=ジョイ、ラミ・マレック、さらにロバート・デ・ニーロにテイラー・スウィフト…と、とにかく豪華キャストが話題の本作。私の字幕担当作『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』に登場...02Nov2022映画の話好きな字幕鑑賞記お話する仕事
わたしと岩波ホール気づけば夏も終わり。8月はJITF2022のイベントで字幕翻訳講座を受け持ったので、あっという間に終わりました!講座のことを振り返る前に、どうしても8月中に書きたかったのが、岩波ホールのことです。神保町にある老舗の映画館、岩波ホールが閉館したのは今年の7月。1968年に多目的ホールとして開館し、1974年からエキプ・ド・シネマの活動が始まり、インドのサタジット・レイ監督の『大樹のうた』を第1回目に公開。その後、レイ監督とポーランドのアンジェイ・ワイダ監督の作品を中心に、66の国と地域、274本の映画を紹介…と、これは「閉館のごあいさつ」の受け売りです。実は閉館した7月末の消印で、支配人の岩波律子さんとスタッフ一同の連名で「閉館のごあ...29Aug2022映画の話お仕事雑記
この字幕が好き! 『カモン カモン』世間は『トップガン マーヴェリック』に沸いておりますが、語り出すと止まらない世代なので、やめておきます。代わりに選んだのは、その対局にあるような作品『カモン カモン』。映画好きの心に刺さる作品を次々と生み出すA24の制作(字幕担当作『mid 90s ミッド・ナインティーズ』もここ)、『20センチュリー・ウーマン』のマイク・ミルズ脚本・監督、そして主演はホアキン・フェニックス! 『ジョーカー』の狂気はどこへやら、お腹がポテッと出た中年おじさんを演じています。全編モノクロでノスタルジックな雰囲気が漂い、独身のラジオジャーナリストと9歳の甥っ子の交流を描いたヒューマンドラマです。字幕翻訳は業界で誰もが認める人気、実力ナンバー1の松浦美奈さ...24Jun2022映画の話好きな字幕
注目記事に選ばれました!この記事がいいねと君が言ったから6月10日はエッセイ記念日(パクリ&字余り)すみません! 浮かれております♪なんと、寄稿したエッセイがnoteの「今日の注目記事」に選ばれました!きゃ~嬉しい!選ばれたのは、翻訳者と言葉のプロによるwebマガジン「ほんやくWebzine」のエッセイ。「わたしの2選(2冊)」をテーマに思い入れのある作品を、翻訳者がリレー形式で紹介します。翻訳者の方々の個性が出ていて私も楽しみに読んでいたので、執筆のお話をいただいた時は嬉しいもののプレッシャーもありました。ちょうど越前先生との対談の前だったのですが、「終わってからゆっくり書いてください」と言っていただき、気が楽になりました。大仕事を終えたあとだったので、...10Jun2022映画の話お仕事雑記ライターの仕事
わたしと字幕翻訳5人目越前先生との対談『映像翻訳も出版翻訳も面白い』が無事に終わりました!(パチパチパチ)なんと直前にドドッと申し込みが増えたらしく、全部で77名。ラッキー7! オンライン受講の方が多く、教室には十数名だったので、リラックスして話せました。講座後すぐに国内だけでなく海外の友人や、SNSでつながっている方たちから感想をいただけたのも、嬉しかったです。いい時代だ♡特に好評だったのが『ダ・ヴィンチ・コード』の出版、字幕、吹替の翻訳を比べたもの。越前先生が映画版の翻訳協力をしているので思いつきでお願いしたのですが、私も驚くようなお話が飛び出し面白かったです。ちなみに字幕は戸田奈津子さん、吹替は松崎広幸さんの大御所コンビが担当。講座のために改めて見...18May2022映画の話お知らせお仕事雑記
【お知らせ】『ストレイ 犬が見た世界』公開!3月18日(金)から字幕担当作『ストレイ 犬が見た世界』が公開! 先週に引き続き、2週連続の担当作公開です。 パチパチパチ♪タイトルのとおり、犬の目線で撮ったドキュメンタリーで、舞台はトルコのイスタンブール。犬の殺処分を法律で禁じるトルコで、自由に町をかっ歩する野良犬たち。その風景に感激した愛犬家の監督が撮影した作品です。主役の3匹、ゼイティン、カルタル、ナザールの表情が、ものすごくいい! 中でも私のお気に入りはゼイティン。哲学者みたいな風貌で、すべてを温かく見守る感じ。子犬のカルタルもかわいいし、飄々としたナザールも好き。今までは自由気ままな猫派の私でしたが、そっと寄り添ってくれる犬もいいなぁと思うようになりました。カメラは犬を追...15Mar2022映画の話字幕の仕事
【お知らせ】『プレゼント・ラフター』字幕を担当した映画『プレゼント・ラフター』が3月11日(金)から全国順次公開されます! やった~!この作品は松竹ブロードウェイシネマシリーズの1つで、ニューヨークやロンドンで上演された舞台を映像化したもの。客席の笑い声や拍手も収録され、一緒に舞台を見ている気分に浸れるのです。前回、字幕を担当した『キンキーブーツ』はミュージカルでしたが、今回は歌なしのストレートプレイ。2時間強で字幕は2500枚くらいと、かなりのボリュームでした(字幕は1回に出す訳を1枚、2枚・・・と数えるのです。90分の作品の平均は1000~1200枚くらいかな)。訳しても訳しても終わらなくて、見直しも果てしなかった・・・。その分、思い入れもひとしおです。舞台は19...07Mar2022映画の話お知らせ